会社員の副業ルール|就業規則・労働時間・確定申告を厚生労働省のガイドラインで確認

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副業を始めたいと思ったとき、最初に確かめたいのは「会社に言う必要があるのか」「税金はどうなるのか」の2つです。ここをあいまいにしたまま始めると、あとで会社とのトラブルや申告漏れにつながります。
この記事では、厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」と、国税庁・自治体の公式情報をもとに、会社員の副業の基本ルールを整理します。
- まず自分の会社の就業規則を確認。多くの会社は届出制で、届け出る内容が決まっている
- 会社が副業を禁止・制限できるのは、労務提供に支障がある・企業秘密が漏れる・競業で会社の利益を害する・名誉や信用を損なう場合など
- アルバイトなど雇われて働く副業は、本業と労働時間が通算される。業務委託・フリーランスとしての副業は通算されない
- 給与以外の所得が年20万円を超えると所得税の確定申告が必要。20万円以下でも住民税の申告は必要
1. まず就業規則を確認する
厚生労働省は、副業・兼業を希望する人が増えていることを踏まえて「副業・兼業の促進に関するガイドライン」をまとめ、令和4年7月に改定しています。あわせて、会社の就業規則のひな形である「モデル就業規則」にも、副業・兼業についての規定が入っています。
ただし、実際のルールは会社ごとの就業規則で決まります。まず次の点を確認しましょう。
- 副業が認められているか(許可制・届出制・禁止)
- 届け出る場合、何を・いつまでに・誰に出すか
- 競合する会社での副業や、取引先との関係についての決まり
ガイドラインでは、副業先の事業内容、そこでの仕事の内容、働く日・時間、残業の有無や見込みなどを会社が確認する例が示されています。
2. 会社が副業を制限できる場合
ガイドラインでは、労働者が勤務時間外をどう使うかは基本的に自由であるとしたうえで、会社が副業・兼業を禁止・制限できる場合として、次のような例を挙げています。
| 制限できる場合 | 具体的なイメージ |
|---|---|
| 労務提供上の支障がある | 長時間労働で本業に支障が出る、健康を損なう |
| 企業秘密が漏れる | 本業の顧客情報やノウハウを副業で使う |
| 競業により会社の利益を害する | 本業と競合する事業を副業で行う |
| 会社の名誉・信用を損なう、信頼関係を壊す | 会社の評判を落とすような副業 |
出典:厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン わかりやすい解説」(2026年10月7日確認)
本業で知った情報を副業で使わない(秘密保持)、本業と競合しない(競業避止)、会社の信用を傷つけない(誠実義務)。この3つを意識しておけば、大きなトラブルは避けやすくなります。

3. 労働時間の通算は「雇われて働く副業」だけ
労働基準法の労働時間の規制は、複数の会社で雇われて働く場合、それぞれの労働時間を通算して考えます。たとえば本業の後に別の会社でアルバイトをすると、両方の時間を合わせて残業時間などを考えることになります。
一方、次のような働き方は通算されません(同ガイドライン)。
- フリーランス・業務委託としての仕事
- 独立・起業、共同経営、顧問
- 管理監督者など、労働時間の規制が適用されない人
ガイドラインでは、本業と副業の会社があらかじめ労働時間の上限を決めておく「管理モデル」という簡単な方法も紹介されています。雇われて働く副業を考えている人は、本業の会社に相談するときに知っておくと話が進めやすくなります。
4. 税金:確定申告と住民税の申告
所得税:給与以外の所得が年20万円を超えたら確定申告
国税庁によると、給与を1か所から受けている会社員は、給与所得・退職所得以外の所得の合計が20万円を超える場合、確定申告が必要です(国税庁 タックスアンサー No.1900、令和8年4月1日現在法令等、2026年10月7日確認)。
ここでいう「所得」は、売上ではなく、売上から経費を引いた金額です。副業でアルバイト先からも給与を受け取っている場合は、条件が変わるので同じページで確認してください。
住民税:20万円以下でも申告は必要
所得税の「20万円以下なら申告不要」は、住民税には当てはまりません。横浜市の案内では、住民税は所得の多少にかかわらず給与所得と合算して計算するため、所得税の確定申告をしない場合は、副収入が20万円以下でも住民税の申告が必要とされています(2026年10月7日確認)。
経費にできる範囲や、住民税の納め方の選び方などは、お住まいの市区町村や税務署、税理士に確認してください。副業が事業として大きくなり、開業届や会社の設立を考える段階になったら、姉妹サイトのLifetime Seed Biz「開業届の出し方」も参考にしてください。
5. 副業の選び方で気をつけたいこと
ルールを確認したら、次は何を副業にするかです。当サイトでは、次の考え方で副業を紹介しています。
- 本業の経験やスキルを生かせるもの、または身につけたスキルが本業や転職にも役立つもの(Webデザイン、動画編集、ライティング、マーケティングなど)
- 初期費用が高すぎないもの。スクールを使う場合は、料金・期間・解約のルールを先に確認する
- 「スキマ時間で簡単に稼げる」「誰でも月○万円」といったうたい文句の情報商材や、高額なサロンは避ける
国民生活センターには、SNSなどで知った副業の「もうけ話」に関する相談が多く寄せられています。消費者庁も注意を呼びかけているので、少しでも不安を感じたら申し込む前に家族や消費生活センター(局番なしの188)に相談しましょう。
ITエンジニアなどの経験がある人は、週に数日から働けるフリーランス向けのエージェントを使う方法もあります。
参考:厚生労働省「副業・兼業」ページ・「副業・兼業の促進に関するガイドライン わかりやすい解説」、国税庁 タックスアンサー No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」、横浜市「副収入と住民税の申告」、国民生活センター「情報商材」、消費者庁「SNSなどを通じた投資や副業といった『もうけ話』にご注意ください」(いずれも2026年10月7日確認)


